研究・留学の時にはビザが必要になります。この記事では、特にアメリカを中心として、ビザとは何か、どのような種類があるのか、どう申請するのかをまとめます。
また、日本語で読める情報もあるので併せて紹介します。
ビザとは
ビザ (査証) とは、パスポートに貼るスタンプのことで、ビザは日本以外の国に入国するときに必要です。
アメリカなど、日本と友好関係にある国の場合は、日本国籍を持っていれば90日以内の短期であればビザ無しで訪問できます。
しかしこれは観光・商用目的の場合に限られます。
留学をする場合には、たとえ短期間であっても、行き先の国、例えばアメリカの大使館または領事館 (札幌、東京、名古屋、大阪、福岡、沖縄)に申請を行い、渡航前までにビザを取得をしないといけません。
ビザとは、あくまで入国に必要なものであることにも注意です。
ビザと滞在許可 (I-94)の有効期限は一致しないことがあります。
ビザが失効していても、滞在許可の有効期限内であれば、アメリカ国内にいる限りにおいては合法です (一度外国に出るとビザがないのでアメリカに入国できません)。
アメリカに長期滞在するには、I-94入国管理記録の滞在期限が切れないようにしないといけません。
ビザの種類
日本国籍保有者が研究・留学目的で取得可能なビザはこのようになります。
どれを選ぶのかは、受け入れ先や仕事の内容によって決まります。
種類 | 目的 | 手数料 |
B-1 | 短期滞在者 (商用ビザ) | $160 |
B-2 | 短期滞在者 (観光ビザ) | $160 |
F | 留学生 | $160 |
H-1B | 専門職短期就労ビザ | $190 |
H-3 | 企業研修者 | $190 |
J-1 | 企業研修者 | $160 |
L | 企業内転勤者 | $190 |
M | 職業訓練のための短期留学生 | $160 |
O | 卓越した能力者 (科学・芸術・ビジネス等) | $190 |
Q | 国際文化交流に参加 | $190 |
配偶者や子供を連れて渡米する場合、ビザ申請者本人のビザと一緒に、同伴家族として一緒にビザ申請できます。
LとJ-1ビザの配偶者については、アメリカ国内で就労許可書 (working permission) を取れれば労働することが可能ですが、それ以外のビザの場合、配偶者の就労は許可されていません。
ビザ申請書の準備
書類の準備
1) 行き先に発行してもらう書類
学生ビザの場合は学校からI-20を発行してもらう必要があります。
J-1交換留学/J-1企業研修の場合はDS-2019などが必要です。
2) 有効なパスポート (有効期限6ヶ月以上)
3) カラー証明写真1枚
4) 家族同伴の場合は、家族との関係を示す書類 (戸籍謄本と英訳など)
5) その他、参考資料
(十分な資金があることの証明、研究教育期間からの招待状など)
DS-160の作成
DS-160のオンラインサイトでビザ申請書を作成します。
カラーのデジタル写真をアップロードしますが、これは6ヶ月以内に撮影した背景が白のもので、メガネをかけていない状態など、厳しい規定があるので注意が必要です。
DS-160確認画面を印刷し、提出します。
ビザ申請費用の支払い
ビザ申請には費用がかかります。まずは大使館のHPで自分の申請するビザの料金を確認します。
オンライン申請サイトで登録し、面接予約申請・郵送申請を選択します。
ビザ申請料金を支払います。SEVIS (Student and Exchange Visitors Information System)という、F-1, J-1, M-1学生の滞在資格を管理するシステムの維持費も必要です。
F-1学生は$200, J-1学生は$180です。他のビザの方はそれぞれ異なります。
日本語の情報源
インターネット上にはたくさんの情報がありますが、断片的なそれらを1冊に系統的にまとめた本もあります。
この本の著者たちが運営しているUS Visa STATIONというサイトにもアップデートされた情報が掲載されています。
まとめ
最後に今回の内容をまとめます。
- ビザと滞在許可は違うものである
- 研究留学ではF, J-1, H1Bあたりが主流なビザ
- 日本語で読めるvisa情報もある
今日も【医学・生命科学・合成生物学のポータルサイト】生命医学をハックするをお読みいただきありがとうございました。