生命科学研究では、その研究をまとめた短い動画 (ムービー) を用意する機会が少しずつ増えています。
特に大きな研究であればあるほど、要点をビジュアルで見せてくれる動画は重要です。ビジネス現場でも企画の提案を動画も交えてすることも多くなっているようです。
この記事では、アニメーションを簡単に作成できるツールVyond (ビヨンド) を紹介します。
Vyond
Vyond (ビヨンド) は、パワポ感覚でアニメーションを作成できるツールです。
例えば、こんな動画が簡単に作れます。
これまではAdobe社のAfter EffectsやPremiere Proといったアニメーション作成・動画編集ソフトの使い方をマスターしないと動画を作ることは難しかったのですが、Vyondではパワポ感覚で簡単にアニメーションを作成できます。
Vyondはアニメーション制作に特化したクラウドサービスで、ウェブブラウザーからログインして使用するので、新しいソフトをインストールする必要はなく、MacでもWindowsでも動作します。
Vyondは基本的に予め用意されている素材(オブジェクト)を組合わせて作成していき、ドラッグ&ドロップで組み合わせるだけでアニメが出来上がります。
基本的なパワポのスキルがあれば2時間もあればアニメを1本作るのには十分です。また、オブジェクトやテンプレートは毎月追加され、増え続けています。
実際のアニメーションを作成する画面はこのようになっていて、一見するとパワポのようです。見慣れた画面構成になっているからこそ、直感的に操作ができるようになっています。
アニメーションについてもすでに規定のものがたくさん入っているので、対象とするオブジェクトをクリックしてアニメーションをつけるだけです。
このように、すでにたくさんのオブジェクトやアニメーションがあらかじめ用意されているのですが、もちろん自分で用意することも可能です。
Vyondでできないこととして、本物と見間違うかのようなCGや3Dアニメーションが挙げられます。これらは、本当のプロが使う高機能な専用ソフトを使う必要があります。
逆にVyondはちょっとしたアニメーションを手軽に作りたいという方に向いているツールだと感じました。
Vyondの料金と安くする方法
Vyondは残念ながら無料で使えるわけではありません。
最初の14日間はお試しとして無料で使用できますが、それ以降は年間15万円の使用料がかかります。
会社や研究室単位で1ライセンスを購入し、必要な人が順次使っていくということであればそれほど高い金額ではないでしょうが、個人で使うには安くはないですね。
実はこの金額はVyondの日本正規代理店(株)ウェブデモが設定しているもので、代理店の利益分も加えられています。
本家のVyondは英語になってしまいますが年間299ドルで使用できます。
英語といっても実際は英単語でありネットで調べれば意味が出てくるのでそれほど苦労はしないと思います。
英語があまり苦手でない方は英語版も考えてみるといいでしょう。
Vyondを自分で使用しながら、他の人の動画作成を行なって報酬を得ることもできます。報酬がもらえればVyondの実質の使用料を安くすることができますね。
クラウドワークスやココナラでは、Vyondを使えるという強みを生かして動画を作りたい方を集めることができます。
最近のYouTuberにはVyondで作成した動画をアップしている人たちも少なくありません。動画時代になっていくにつれ、Vyondのような動画作成の壁を下げてくれるツールは今後も普及していくでしょう。
関連サイト・図書
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まとめ
最後に今回の内容をまとめます。
- Vyondはパワポ感覚でアニメーション動画が作成できるクラウドツール
- オブジェクトやアニメーションは次々と追加されている
- 英語が苦手でなければ英語版の方がずっと安い
今日も【生命医学をハックする】 (@biomedicalhacks) をお読みいただきありがとうございました。