初期研修医にオススメのスマホアプリ 【若手医師にも便利】

医療の知識は膨大であり、かつ新たな知識がどんどん増えています。もはやそれらを全て覚えておくことは不可能であり、その中の特に重要な点については大学の試験や国家試験対策としてしっかりと身につけ、その後は必要に応じて調べるのが現実的です。

この記事では、主に研修医の先生が入れておくと便利なスマホアプリを紹介します。

エビデンス情報がまとまったサイト

まずはよく使うwebサイトをスマホのホーム画面に保存しておくのがいいでしょう。UpToDateDynaMedなどがその代表です。

特にEssential Evidence Plusというサイトは、エビデンスレベル付きで、短い箇条書きでいろいろな情報が載っていて便利です。

ブラウザアプリを開いて、ブックマークからアクセスするというのもOKですが、ホーム画面に登録したほうがアクセスがさらにスムーズです。

スコア計算

さまざまな疾患用に考案されたスコアがありますね。虫垂炎のAlvarado scoreなど。

ドクターKの診療ナビ~臨床医のための便利サポートツール~ (Anddoid版iPhone版) は、たくさんあるスコアを、タップしていくだけで簡単に計算することができます。

また、英語が苦手でなければ同様のアプリとして、参考文献の抄録も合わせて見られるCalculate by QxMd (Anddoid版iPhone版)、薬剤情報やガイドラインなども閲覧できるExocrates (iPhone版)、手技の説明も掲載されているMedscape (Anddoid版iPhone版) などもあり、これらはいずれも無料で利用できます。

添付文書情報

ヤクチエ添付文書 (Anddoid版iPhone版) は「薬剤師さんのために作られた、医薬品添付文書検索アプリ」をキャッチフレーズにしており、その宣伝文句に違わずとても使いやすく、欲しい情報に速やかにたどり着くことができます。

お薬手帳を見てあまり馴染みがない薬について詳しく調べたり、同効薬や薬価を調べたりするときに、欲しい情報にすぐにたどりつくことができます。

抗菌薬

臨床現場でよく検索するのが、この微生物にはどの抗生物質がどの程度の感受性があるかや、その抗生物質の投与量・投与間隔です。そんなちょっと確認したい場合に便利なのがAntibioticSoon (Android版iPhone版) というアプリです。

日本語で、クレアチニンクリアランスごとに投与量・間隔がまとまっているのでちょっとした確認にはもってこいのアプリです。

もっと本格的なアプリということであれば、英語になってしまいますがJohn Hopkins Antibiotic Guide (Android版iPhone版)やStanford Guide-Antimicrobial(Android版iPhone版)などが王道です。

解剖

プライマリーケアで特に解剖が必要になるのは、エコー検査でしょう。特に腹部エコーは簡単に、かつ侵襲なくたくさんの情報を一度にとれるので重宝します。

RESUS Ultrasound (iPhone版) は、エコーの当て方や正常・異常所見を確認しやすいアプリであり、非常に使いやすいです。

エコーの解剖はRESUS Ultrasoundが優秀ですが、それ以外の解剖を調べたいこともあります。もちろん正式には解剖学のイラストを調べるのでしょうが、3Dで動かしながら見たいとか、上にある構造を表示・非表示を切りかえて見たいなどの場合にはヒューマン・アナトミー・アトラス (Android版iPhone版) というアプリが便利です。

診療コンサルト

ヒポクラxマイナビ (Android版iPhone版) の最大の特徴は、他科の専門医にコンサルトできることです。

特に地方の病院で皮膚科の先生が在籍していない場合などに重宝するでしょう。写真を簡単な病歴とともにアップし皮膚科医の先生に遠隔でコンサルトすることができます。

注意点として、あくまで診療の補助であり最終判断は自分で行う必要があること、そしてそもそも所属する職場のルールとしてオンラインでコンサルトが可能なのかということを事前にしっかり確認しておく必要があります。

学術情報

普段は臨床現場で忙しくても、情報はどんどんアップデートされていくので自分に関連する領域についてはしっかりとフォローしていきたいものです。

忙しい中、学術情報にざっと目を通すときにはResearcher: 学術雑誌 (Android版iPhone版)というアプリも便利です。

キーワードをいれると、それに近い候補の学術誌が世界中の15000以上学術誌から抽出されてくるので、あとは気になる雑誌をフォローすることでその学術誌の最新記事が配信される仕組みになっています。気になった論文はブックマークすることで後で落ち着いて読むこともできます。

スマホアプリではないものの、ほぼ同じ機能をメールで提供するEvidenceAlertsというサービスもあります。

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