2型糖尿病患者の血糖を下げる新しい錠剤が米国食品医薬品局 (FDA) によって承認されました。
この薬物、Rybelsus(セマグルチド)は、グルカゴン様ペプチド(GLP-1)というグループに分類され、このグループでは最初の錠剤です。似たようなメカニズムの薬はありましたが、それらは注射薬でした。
[getpost id=”1703″ title=”関連記事” ]今回の承認で、注射せずに経口で服用できるGLP-1アナログが使えるようになったということです。
GLP-1類似薬 (アナログ) の効果
GLP-1というのは、一種のホルモンです。Rybelsusは食べ物の消化を遅らせ、肝臓による過剰な糖の生成を防ぎ、膵臓がより多くのインスリンを産生するのを助けるという効果があります。
[getpost id=”1209″ title=”関連記事” target=”_blank”]承認前に行われていた臨床試験では、1日14mgのRybelsusを服用した患者のおよそ8割は, 血糖値の指標であるHbA1cが大きく下がりました。
新薬の副作用
どんな薬にもリスクがあります。この薬の場合、特定の甲状腺腫瘍を引き起こすことがあります。甲状腺がんを患ったことのある患者さんは服用が難しい薬です。
さらに、リベルススは1型糖尿病や糖尿病性ケトアシドーシスの人にも適していません。
この薬の最も一般的な副作用は、吐き気、下痢、嘔吐、食欲減退、消化不良、便秘であるとFDAは指摘しています。
まとめ
最後に今回の内容をまとめます。
- GLP-1アナログというカテゴリーで初めての経口糖尿病薬が承認される
- 消化を遅らせ、肝臓での過剰な糖の生成を防ぎ、膵臓のインスリン産生を増やす
- 1型糖尿病や糖尿病性ケトアシドーシス、甲状腺がんの方は服用できない
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