超ラジオ体操の効果と注意点を解説 【NHK朝イチで紹介】
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【生命医学をハックする】運営者 (@biomedicalhacks)。生命科学研究者、医師・医学博士。プロフィールはこちら

誰もが知っているラジオ体操第1は、3分程で健康増進ができる優れた体操です。

谷本 道哉 先生が考案した「超ラジオ体操」は、毎日の生活で固まりやすい背骨や肩甲骨・股関節を重点的に動かすようにラジオ体操第1をアレンジしたものです。

この記事では、谷本先生が考案した超ラジオ体操を紹介します。

なぜ背骨・肩甲骨・股関節なのか

ラジオ体操は日本では1928年から放送が始まり、現在のラジオ体操第1は1951年に制定されたものです。

このラジオ体操第1には、背骨・肩甲骨・股関節を大きく動かすことができるような運動が入っています。

これらの部位は、近年では「体幹」などという名前で重要度が認識されていますが、ラジオ体操第1が作られた当時からその重要性が認識されていたのでしょう。

背中が丸まった姿勢が続くと、その形から動きにくくなってしまいます。そこで超ラジオ体操では、背骨を大きく動かすことでしなやかさを得ることができるようになっています。

肩甲骨をしっかり動かせると、腕全体の動きがしなやかになります。また、肩甲骨の動きは背骨の動きとも連動しています。

股関節は歩行など日常の動作で最も大きく動く場所であり、その可動域が狭いと、それをカバーするために腰やひざにも余計な負担がかかります。

これらの理由から、昔の人達は重点的に動かすことができるラジオ体操第1を考え出したのです。そしてラジオ体操第1をアレンジしたのが、これからご紹介する超ラジオ体操です。

超ラジオ体操のやり方

以下では、合計8拍 (1,2,3,4,5,6,7,8) のそれぞれでどういう動作をするのか、コツを中心に紹介します。次のセクションには動画もあるので、合わせてご覧ください。

伸びの運動

腕を大きく動かしながら伸びをします。

伸びの運動のやり方
1~4. 両手の指を腕の前で軽く組み合わせる。つないだ手を「上に引っぱられる」イメージで両腕を高く上にあげ、手のひら側を上に向ける。顔を上げて、胸だけでなく首も反らせるのがポイントです。
5~8. 頭上で組んだ手を離し、横から両腕をゆっくり下ろす
全体を2回繰り返す

ラジオ体操第1と比べ、手をつないで伸びをする動作が加わっています。これにより肩甲骨から腕を高く上げられ、肩の周辺をほぐすことができます。

脚を振って脚を曲げ伸ばす運動

肩関節の動きをなめらかにする運動です。

脚を振って脚を曲げ伸ばす運動のやり方
1. 両腕を胸の前で交差させる。ひざを曲げながら、両腕を下から上に振る。
2. 背伸びで伸び上がりながら、腕を横から大きく頭上まで上げる。両手が頭上にくるときに、手の甲が内側を向くように。腕を降ろしながら、最初の体勢に戻る。
全体を8回繰り返す

肩峰下関節の動きが悪いと四十肩・五十肩につながってしまいます。この運動は肩峰下関節を中心とした肩の動きをなめらかにできるよう工夫されています。

腕を回す運動

肩甲骨から大きく腕を回す運動です。

腕を回す運動のやり方
1~2. 胸を張り、手のひらを上に向けたまま両腕をなるべく後ろにして、そこからなるべく手を高く上に移動する。
3~4. 背中を丸め、両腕を前に回す。
5. 次に逆回しをします。手をつなぎ、前に引っ張られるイメージで背中を丸める。
6. つないでいる手が上に引っ張られるイメージで高く上に。
7~8. 手を離し、背中を反らせ、両腕を後ろに回しきる
これらを2回繰り返す

ラジオ体操第1の方法に加えて、背中を丸めるとか反らすとか、体幹の動きを組み合わせることで、より大きく腕を回し肩をほぐせるように工夫されています。

体を横に曲げる運動

「首→体幹→股関節」の順に、大きく全身を横に曲げる運動です。

体を横に曲げる運動のやり方
1. 首を左に曲げる。
2. 脇腹に左手を当て、右腕を振りながら体幹を左に曲げる。
3. 脚のつけ根の股関節から体全体を大きく左に倒す。
4. 元に戻る。
5~8. 反対側も1~4と同様に行う。
全体を2回繰り返す。

普段動かすことの少ない脇腹の筋肉を伸ばす運動です。手を腰に当てて曲げる支点をつくり、体幹をしっかり曲げられるような工夫も入っています。
3段階で一つずつ丁寧に大きく全身を横に曲げていくのがポイントです。

体を前後に曲げる運動

体を横に曲げる運動と同じく、「首→体幹→股関節」の順に、大きく全身を前後屈する運動です。

体を前後に曲げる運動のやり方
1. 首を前に曲げる。
2. 両手をつなぎ、背中を丸め、体幹を前に曲げる。
3. つないだ手が下に引っ張られるイメージで、脚の付け根の股関節から体全体を大きく前に倒す。
4. 元に戻る。
5. 首を反らせて上を向く
6. 腰に両手を当てて、背中を大きく反らせる
7. ひざをなるべく曲げないようにしながら、脚の付け根の股関節から全身をそらす
8. 元に戻る。
全体を2回繰り返す。

全身を前後屈するこの運動は、背骨まわりの柔軟性を高め、腰への負担を軽くする運動です。

体をひねる運動

「首→体幹→骨盤」の順に大きく全身を左右にひねる運動です。

体をひねる運動のやり方
1. 首を左に回す。
2. 骨盤は正面に向けたまま、両腕を振って体幹を左に回す。腰ではなく胸を回すイメージ。
3. かかとを浮かさないように注意しながら、骨盤ごと回して全身をひねる。
4. 元に戻る。
5~8. 反対側も同じ。
全体を2回繰り返す。

体を左右にひねることで背骨の動きを柔軟にする運動です。

腕を上下に伸ばす運動

肩関節・肩甲骨、胸、首をしっかりと動かす運動です。

腕を上下に伸ばす運動のやり方
1. 両足のかかとをつけて立ち、胸を反らせる。
2. 脚を左に開き、両手を肩に置く。
3~4. 両手をつなぎ、それが上に引かれるイメージで伸びる。同時に上を向き、首も反らせる。かかとを浮かさないように注意しながら、骨盤ごと回して全身をひねる。
5~6. 両腕をゆっくり降ろし、手を肩に置く。
7~8. 脚を閉じながら、肩からゆっくりと腕を下ろす。
右側についても同じように行う。

胸を反らす運動

手のひらを上に向けて腕を水平に引くことで肩甲骨を大きく引き、胸をしっかり反らせます。

胸を反らす運動のやり方
1~2. 少し勢いをつけ、左足に向かって前屈
3. 両腕を肩の高さで交差させ、手のひらを上に向けて前に出す。
4. 胸を張りながら腕を大きく横に広げる。首も後ろに反らせる。
5~8. 右足側を行う。
全体を2回繰り返す

体幹から股関節にかけて前に曲げる動作と、全身を後ろに反らす動作の両方ができる運動です。

体を回す運動

手をつないで前屈したところをから全身を大きく回してほぐします。

体を回す運動のやり方
1~4. 両手をつないで前屈し、できるだけ大きく体を後ろにも反らせながら全身を360°回す。手をつなぐのがポイントです。
5~8. 反対周りを行う。
全体を2回繰り返す

体を後ろにも大きく反らせることで、動きはゆっくりでもほぐす効果が高まります。

両脚で飛ぶ運動

骨の強化に効果的な運動です。

両脚で飛ぶ運動
1~4. 軽やかに4回ジャンプする
5. ジャンプしながら両足を開いて、両手を横から広げて振り上げ、頭上で合わせる
6. ジャンプしながら両足を閉じ、両手を下ろし、体の側面につける
7~8. 5と6を繰り返す
全体を2回繰り返す。

飛ぶことと同時に、着地でしっかりと衝撃を受け止めることも意識して行うことが大切です。

脚をつけ根から大きく振る運動

ラジオ体操第一にはない「股関節回り」を大きく動かす運動です。

脚をつけ根から大きく振る運動のやり方
1~4. 両手を広げてバランスを取り、右脚を前後に大きく2往復振る。
5~8. 次に左脚を前後に大きく2往復する。
これらを2回繰り返す

超ラジオ体操を動画で見る

それぞれの運動のやり方や注意点を見たところで、実際の動画でどのようにやるのか確認してみましょう。

この動画を見てから再度各運動のやり方を見ると、注意点やコツが分かりやすくなると思います。

まとめに代えて

この記事では、ラジオ体操をアレンジした超ラジオ体操についてご紹介しました。全部やっても数分でできますし、どれか気に入ったものだけでも取り入れてみるといいかもしれません。

やり方の各ステップを写真で見たいという場合は、考案者の谷本先生自らが執筆された「毎日4分で超快適! 超ラジオ体操」 に掲載されています。

運動がさまざまな観点で体によいということについては、すでに十分な科学的な知見が得られています。その一端を紹介したベストセラーが「スタンフォード式人生を変える運動の科学」です。

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